米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、防衛省が「調査していない」としてきた地点の試験データが存在していた。硬い地盤があると説明してきた海面70メートルより深い地点にも、軟弱地盤がある可能性を示す内容だった。防衛省は、学会が定めた方法による試料の採取ではなかったことを理由に説明してこなかった。
12日の衆院予算委員会で赤嶺政賢氏(共産)が取り上げた。説明してこなかったことについて、河野太郎防衛相は「船上で簡易に行われたもので、そもそも(地盤の強度を調べる)力学試験と認められるものではない」と述べ、説明は不要との考えを示した。
普天間飛行場の移転先には、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てて飛行場を造る。ただ、キャンプ北東部には軟弱地盤があることから、防衛省は、砂などの杭を打って地盤を改良して海を埋め立てる計画にしている。
防衛省は「水深約70メートルより深い土の層は、非常に硬い粘土層に分類される」と説明。70メートルより深い地点の改良工事は不要との立場をとっている。
今回明らかになった試験データ…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル